エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

MLK Jr. Day キング牧師は何をした人?

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学ぶいい機会

今年のマーティン・ルーサー・キング Jr. デーは、1月18日、本日です。

たまたまだったんですが、コテンラジオでアメリカ開拓史を聞いていました。

最後の南北戦争の回で黒人奴隷の話になった時、後にガンディーの影響を受けたキング牧師が非暴力で公民権運動をしていくと思ったら震える、みたいな話が途中で出て、「!」となりました。

この南北戦争で奴隷解放宣言を出したのも、実は北部が劣勢だったために世界への大義名分を発信するためのものだったというのも、いかにもアメリカっぽいなと思いました。

 

本音と建て前で出された奴隷解放宣言であったためかどうかわかりませんが、結局これは真の解放にはつながらず、黒人は差別され続け、100年後のキング牧師の出現と公民権運動の始まりまで待たないといけないというのは、辛い話です(そして今でも解決していない)。

昨年、BLMがあれほど大きな運動となったのも、この国で人種問題は建国時までさかのぼらないといけないような、とても根が深くて頭だけでは理解できない複雑で難しい問題でかなりデリケートなものだったからだと思われます。私には真の意味では理解できない。

 

この話を聞いて、がぜんキング牧師に興味がわきまして、他に動画ないかと探したら、やっぱりありました。キング牧師って言うと "I have a dream." のスピーチばかりが動画に上がっていて、彼の活動を解説したものがあまりないんですよね(本を読むのが一番早いということはわかっています…)。 


彼は射殺されて人生を終わるわけですが、それはベトナム戦争の反戦を訴えている時であり、公民権運動が盛り上がった時期ではありませんでした。活動時に撃たれたのだとばかり思っていました。
非暴力で世界を変えようとしていたキング牧師が反戦を訴えるのは自然の流れだったと思いますが、当時は勇気のいったことだったと思います。晩年は彼の周りでも意見の食い違いから離れていく人も増え、とても一枚岩と言える状態ではなかったようです。

これは、キング牧師が影響を受けたガンディーの晩年ともよく似ています。(コテンラジオにガンディーもあります。私のソースはほぼコテンラジオ…)。

 

息子が学校で習ってくることを見ていると、かなり美化した話にデフォルメされているなーと思います。もちろん、それでも全然いいと思います。彼の意思はじゅうぶん伝わるわけですから。

前に紹介した One Big Fat Notebook シリーズのAmerican History にも、公民権運動の章にしかキング牧師は出ていませんでした。

 

知らなかったんですが、記念日の制定でも揉めたんですね。

キング牧師記念日 - Wikipedia
レーガンと言うと、ものすごく最近の話でびっくりします。今年は制定されてから、まだ36回目です。

息子のミドルスクールでも、マーティン・ルーサー・キングJr.についての全校集会(リモート)が予定されています。毎年心に刻むことは素晴らしいと思いますが、できることなら、わざわざ学ばなくてもその精神が当然である時代が来るといいなと思います。