エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

コテンラジオ~キングダム~重耳

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夢が迷子

ここで再三激推ししているとお伝えしているPodcast「コテンラジオ」。

秦の始皇帝のシリーズがあるのですが、これを聞いていたら、がぜん、漫画「キングダム」が読みたくなりました。ずいぶん前に10巻まで買い、そのあと実写映画になった時にさらに25巻まで買いました。そしてこのたび、40巻まで買い足してしまいました(現在60巻まで刊行)。

なぜ一気に買わないかというと、金銭的な問題もありますが、のめり込みすぎてしまうからです。漫画を読んで目が腫れるくらい泣いたのは、「BANANA FISH」以来、二度目だと思われます。キングダム最高に面白いです。ボロ泣きしますよ~

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

  • 作者:原泰久
  • 発売日: 2012/06/22
  • メディア: Kindle版
 

 

これで思い出したのですが、アメリカに来る前に「キングダム」前半の悪役(?)呂不韋(りょふい)を扱った小説を読んでいました。やっぱり、キングダム読んでいたら読みたくなっちゃったんです。キングダムの影響力が半端ないです。

奇貨居くべし(合本) (中公文庫)

奇貨居くべし(合本) (中公文庫)

 

この宮城谷昌光さんという小説家は天才かと思います。

司馬遼太郎さんを敬愛されているという話ですが、私は宮城谷さんの方が断然面白いと思いました。彼の小説を初めて読んだのは、まだ20代だったころ、職場でたまたまその時隣の席にいた後輩が「モンドさん、これすごく面白いんですけど、よかったら読みません?」と貸してくれました。それが「重耳(ちょうじ)」。

重耳(上) (講談社文庫)

重耳(上) (講談社文庫)

 

どうやら別の先輩に貸していたのが返ってきて、持って帰るのが面倒で私に貸そうとしていたみたいでした。全然歴史なんて興味なかったので読む気もさらさらなかったんですが、その返しに来た先輩が「すごくすごくおもしろかった」と激推ししてきたので、じゃあ、と軽い気持ちで借りてきました。

通勤時間を利用して読み始めたのですが、だんだん通勤時間では飽き足らず、昼休みや、末期には、仕事の合間にトイレに持ち込んで読んだりしていました。ここまでくるとヤバいです。私はちょっとそういうところがあります。

それくらいのめり込みました。

「重耳」は好きすぎて、自分でも買って3回は読みました。アメリカにも持ってきました。紹介してくれた後輩君には感謝しています。「重耳」を見るたび、彼のことを思い出します(笑)

 

コテンラジオでも、何度か「重耳」の名前が出てきました。重耳というのは春秋時代、始皇帝の数百年前の君主の一人です。彼は始皇帝と違ってそれほど優秀でもなかったようなのですが、なぜか彼の周りには超優秀な人材が集まってくるという人望厚い人だったようです。

 

コテンラジオでは、「その時の個人の優秀さはあまり問題じゃない」ということをたびたび言われています。時代とタイミングとその他予測もつかないような要因が複雑に絡んで、特別優秀じゃない人が、後世に絶大な影響を残したりすることがあります。

ちなみに、重耳は19年も逃亡生活をしたのち、60歳で晋の君主となります。60歳ですよ?

私もまだまだ若造だな!みたいな謎の勇気が湧きます。

 

私はどちらかというと絵本や児童書の方が好きなのですが、たまに、こういうストレートな大人小説も読みます。大学時代、「文学を専攻している人の気が知れない」と宣った理系の同級生とケンカになったことがあります(私は文学専攻じゃないんですが)。

人生に無駄なことなんかないです。役に立つ/立たないだけで判断しないでほしいよ!文字を読むだけで心が湧きたつ経験ができるなんて、最高じゃないですか?