エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

A Scarf for Keiko ~ 太平洋戦争中の話

高校以来編み物やってないです

たまたまだったんですが、"A Scarf for Keiko" という絵本を読みました。

www.goodreads.com

 

ちょっと前に、日本の小説を集中的に山のように読んだことをきっかけに、英語の読書にも取り組むようになりました。オンライン英会話の先生(非ネイティブ)と英語学習について語ったときに、ほとんどの先生が「いろいろあるけど結局読書」と推された経緯もあります。

seattle-jp.hatenablog.com

 

日本の図書館と違って、アメリカの図書館は電子図書が充実していて、環境的には最高です。老眼もどんどん進んでいるので、電子図書の方が文字サイズを変更できて読みやすいというのもあります。

だいぶ前にそんな話を書いていました。

seattle-jp.hatenablog.com

 

小説も取り組んでいたのですが、200ページくらいが限界で、挫折感が大きくて続く気がしなかったので、途中から絵本や幼稚園の子が読むような挿絵の多い本を手始めに読んでいます。これだと、「一冊読み切った」という達成感が得られますし、内容的にもわかりやすい、でも、仮定法や完了形、日本人の私たちにはあれこれ難しい前置詞(on, over などなど)も当たり前ですけど出てきます。そして単語ですね。日常単語。参考書には絶対出てこない単語。

 

冒頭の "A Scarf for Keiko" は、"Japanese" で検索したら引っ掛かった絵本でした。

日本に関するものの方が頭に入りやすいかな、と思って検索してみただけだったんですが、この絵本、もう泣くしかなかったです。

 

ちょうどパールハーバー直後の話で、主人公は小学生の男の子サム。クラスメイトにケイコという日系の女の子がいます。周りの子から日本人だということで疎まれており、孤立しています。サムも彼女の親切を無視していたのですが、ある日、日本人は強制収容施設に移動することになります。

最後のサムのお手紙、読めなくなるくらい泣きました。

 

戦争の話って、どうしても遠くで起こっている画面の向こう側の話、と見えてしまうし、実際体験したこともないので想像も難しいんですけど、ある日突然自分のクラスメイトが敵になってしまって、大人のよくわからない論理によって遠くに連れ去られてしまう、と考えたら、すごく恐ろしい。

保育園でとても仲良かったロシア人の女の子が、ある時から他のクラスメイトから「ろしあじん!」といじめられたり、無視されたりしたら、それはショックです。

 

国と個人を切り分けるのは確かに難しいことですけど、敵国人だからという理由で個人の人格を否定したり、築いてきた文化や文字、歴史を否定するのは自分を否定するのも同じことなんじゃないかなぁ、と思ったりしました。

 

絵本の力はすごいなぁ、と改めて思いました。

 

ランキングに参加しています♪
ポチッとお願いします↓

にほんブログ村 海外生活ブログ アメリカ情報へ