エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

海外生活していて困ること(11) - 母の様子

少女のような母

父は動きが鈍かったのですが、母は多動気味でした。

手術から4ヶ月弱で多動です。すごい回復力ではないですか?

他人のおやつが気になる母

母はずっと上機嫌で勢いよくしゃべっていました。

おやつにもらったコーヒーとロールケーキを見て

「あらあなた食べたら?」

と勧めてくれたのですが、これはここの入居者の人のもので栄養もちゃんと考えて作られているから、私は食べられない、と伝えました。

ところが、はっと気づくと母の前のおやつは魔法のごとく消え去っていました。

「おいしかったわー」

 

その後、空っぽのお皿を名残惜しそうに眺め、近くにあった父のおやつに手を出そうとしたので「それはお父さんのだよ!」とたしなめると、「そうね」といったん引っ込めるのですが、気づくとまた食べようと手を出しています。

 

悪気があるわけじゃなくて、すぐに忘れてしまうのです。

 

仕方ないので、父のおやつは目に見えないところに置きました。

他人のお世話をしたい母

その後も、テーブルの上に置いてあるゴミ箱(円柱型で、ふたがついているもの)をいじりながら

「あなたたち、お茶飲む?」

どうやら、電気ポットと勘違いしているようです。これも何度注意してもまたいじってしまうので、汚いからと遠くに置きました。

 

小さい子供みたいだな!😆

 

自分の食べ終わった空のお皿を見て、

「そのお皿、あなたが選んだの?私の趣味じゃないから」

「そのコーヒーカップは私が買ってきたのよ」

 

食堂の椅子を移動してレイアウトを変えようとしたり(たぶん、おもてなし)、とにかくじっとしていません。挙句に「私はこんなに動けるのよ。すごく元気なの」と、テーブルの周りをスキップしだしました。

ポジティブな幻想の中で生きる母

同じくらいのレベルの認知症の女性3人で、どこでどう間違ったのか、「高校時代の同級生に偶然出会った」という設定になっていたり、母の担当スタッフは弟の高校時代の後輩になっていたり、母はとてもポジティブな勘違いをたくさんしながら、たくましく楽しく生活しているようでした。

 

弟からは「母が徘徊していてとても迷惑」と聞いていたのですが、スタッフの方はちゃんと「おトイレは外にあるものだ、と思い込んでいらっしゃるみたいなんです」と本人の尊厳を守る言い方をしてくださいました。

 

最後に施設長の方とお話しした時、母の様子を動画で見せてくださいました。

共有スペースにある大きなテレビ画面の前で、音楽に合わせて陽気に踊っている母の姿が映っていました。

「とってもかわいらしいですよね」

「こんな感じなので、とっても人気なんです」

 

かわいらしいおばあちゃんの姿になった母を見ながら、なんだかくすぐったい気持ちになりました。

 

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