エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

読書はシンプルに楽しいもの

打算なく読書を勧めたい

先日、読書に関する日本人のイベントに参加してきました。20人くらいの小規模のものです。

 

このイベントは定期的に開催されていて、毎回学びが多いので楽しみです。

参加者は、小学生かそれより小さなお子さんのいる保護者が多い印象です。みなさん、英語にしても日本語にしても、子供が本を読まない、どんな本を読ませたらいいかわからない、といった悩みをお持ちです。

読書と言語習得は別物です

イメージです from pixabay

ひとつ印象的だったのが、

「日本語を伸ばすための読書」と考えないこと

と言われたことです。

読書と言語はまったく別物。どの言語であれ、読書しているならそれでいいではないですか、読書が嫌いになることが一番問題ですよ、ということでした。

 

海外に住んでいると、子供の言語習得は大きな話題としてよく上ります。

海外に赴任する方は、成長期のお子さんを連れてくる方が多いです。ある程度お子さんが大きくなると、受験の影響もあり、単身で来られるので、高校生連れで赴任というのはめったにありません(帯同する場合、お子さん本人が希望する場合がほとんど)。

要は、身体だけでなく言語も成長期のお子さんが、いきなり異文化に放り込まれることが多い、ということです。

 

こういうことを考えると、異文化の中で子供は日々がんばって環境になじもうとしているのに、それに加えて親からのプレッシャーにさらされるのは、本当にしんどいんじゃないかと思うのです。

楽しいはずの読書も、読めない漢字や知らない単語がでてくる日本語の本より、自分が楽な英語の本を読みたい子もたくさんいるはずです。

自分自身のことを考えても、英語の本はなかなか進まなくて感情移入する前に眠くなってしまいますが、日本語の本なら楽しくするする読めてしまいます。

 

関係ないですが、最近読んだブレイディみかこさんの初の小説「両手にトカレフ」に号泣しました。↓

ついでにブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んで感動した時の話↓

seattle-jp.hatenablog.com

まずは自分の子どもと向き合うことから

そもそも子供に本に興味を持ってもらうのは、読書より楽しいことがあふれている現在はとても難しいことかもしれません。

読書は物語だけではありません。興味があれば、図鑑だって科学の本だって参考書だって全部読書です。子供が興味を持っていることが何か、それに結び付く読み物はないか親も考える必要があります。

絵本だって全然かまわない。

 

いちばんいけないことは、子供の興味を摘んでしまうことです。

 

小学校中学年の子が絵本を持ってきて読もうとしたら、親から「そんな小さい子の本じゃなくて、小学生用の本にしなさい」と言われてもう読む気が失せた、という事例を聞きました…

 

こんな人生あったのか、と感銘を受けた絵本↓

今はもうなくなってしまった灯台守。

 

読書の何がいいって、オフラインで気軽に楽しめるところです。究極のエコでこんなに素晴らしい経験ができるなんて、本当にお得じゃありませんか?

人生の一助となる一冊

イベントの最後に聞いた話が忘れられないのです。

長い人生、逃避は悪いことではありません。

辛いことがあったり追い詰められたり苦しい時に、ファンタジーのような、とにかく現実と全く関係のない話を読んで、いったん現実から目を背け、そこから勇気と休息をもらってまた歩き出すこともとても大事なこと。

この本が人生を助けてくれた、と思える一冊に出会えたら、本当に素晴らしいことです。

 

もう一度、石井桃子さんの言葉を載せておきます。

本は一生の友だち

本は友だち。一生の友だち。
子ども時代に友だちになる本、
そして大人になって 友だちになる本。
本の友だちは一生その人と共にある。
こうして生涯話しあえる本と
出あえた人は、仕あわせである。

 

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