昨日、息子に根掘り葉掘り聞いて、あろうことかうっかり「こうしたら?」みたいなことを言ってしまって、すごく反省しているモンドです。どうしてただただ「聴く」ってことができないんでしょうね、私は。
昨日の話 → グループ学習が嫌だ - エメラルドシティでの輝かない生活
これで、息子に「お母さんに話しても無駄だ」みたいに思われてしまったら、もう話してくれなくなってしまう。
思春期の難しい人間関係についてあれこれ考えていた時に、ふと自分が高校生くらいの面倒な時代に読んだ一冊の本を思い出しました。
「風葬の教室」山田詠美
なぜこの本を手に取ったか覚えていないのですが、確か、図書館で読んだんだと思います。もしかしたら話題になっていたのかなぁ。まさかそういう話だと思っていなくて、衝撃を受けました。短い話ですので、図書館で一気に読んでしまい、その後どうしても気になって、結局購入しました。
今でもすごく心に残っている一冊です。
これは直球、「いじめ」がテーマです。しかも小学校。
でも、そこら辺で言い尽くされた「いじめ」の話なんかじゃないのがとても魅力です。
最初は辛くて自殺も考えた主人公が、ある時姉の一言で考え方を変えるのです。
心の中でこの子たちを殺していく
徹底して、いじめた人たちを軽蔑していき、自分の美貌も利用して、圧倒的優位を取っていくのです。
当時、私は別にいじめられていたわけでも何でもなかったんですけど(ふつうに部活に勤しむふつうのJKでした。当時「JK」なんてしゃれた言い回しなかったですが)、主人公の「自尊心」と「美貌」、そしてその力強さに深く感銘を受けたんじゃないかと思います。
ふつうのJKでしたから、ふつうの思春期にありがちな悩みを抱えていたんですが、これを読んで活力みたいなものを得た記憶があります。とても力強い作品でした。
本棚を見たら、これ、アメリカに持ってきていました。
アメリカに持っていくべき一冊として認識していたってことですよね。渡米してずいぶんたちますが、本棚にあったことも忘れていました。
すでにアラフィフの地味な主婦ですが、今でもやっぱりこの小説は胸のざわざわする話でした。自尊心に直接訴えかけてくるからかしら。
話は戻って、息子です。
風葬の教室のあらすじを話したら、ちょっと思うことがあったようです(いじめられているわけじゃないけど)。
こう話してくれました。
オレがひとつだけ考えていることがあるんだよ。
確かにオレはいつもは話を聞くだけで何もしゃべらない。
あいつらは、くだらない、授業に関係ない話しかしていないし。
でも、オレが課題について聞かれたら、自分の考えをしっかり言うんだよ。
オレはふだんしゃべらないかもしれないけど、しゃべれないんじゃなくて、ちゃんと考えて話すことができるって印象付けてやりたい。
めっちゃくちゃ立派じゃない!
かっこいいじゃん、それで行きな!
思春期って傷つきやすくてもろくて取り扱い難しいですが、すごく興味深い存在ですね。
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