エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

在外選挙投票に行ってきました

いっぱい字を書かされる

今週は、通勤が必要な9時5時の短期バイトをしていました。

短期ということは「その時とても必要な業務」なわけで、たいてい忙しかったりします。おかげさまでバイトは終了しましたが、疲れ切って、へとへとな週末を過ごしました。

在外選挙

そんな合間に、在外選挙の投票を済ませてきました。

www.mofa.go.jp

海外ですので、日本国内の1週間前に投票の締め切りが来ます。今回は10月16日(水)~19日(土)でした。カテゴリー的には「期日前投票」にあたります。

 

在シアトル日本国総領事館まで(わざわざ)行きました。

投票所入口

※当たり前ですが、投票所内の撮影は禁止されています。

 

自分の投票のモチベーションはなんだろうって考えたりするのですが、老後はやっぱり日本で過ごしたいですし、そのためになんとか日本に関わりたいと思うのは当然かな、という気もします。

選挙に行きたくなる

最近見た、この動画がすごかったです。

こういう思いもよらない見地から考えるきっかけを与えてくれる話はすごく好きです。


www.youtube.com

「選挙に行かなくては!」と思うこと請け合いです!

アメリカ大統領選の方が気になるが

そうは言っても、今は数週間後に迫っている大統領選の方がホットトピックではあります。私は選挙権はないのですが、現在の拮抗した状況からすると、どちらが勝ってもおかしくありません。個人的には、有罪判決の出たような人間が大統領候補として指名される状況に辟易しています。アメリカ人(主語でかくてすみません)の良心について深く考えさせられます。

在外選挙のハードル

在外選挙人登録

在外邦人が日本の選挙に参加するには、まず、「在外選挙人登録」をしなくてはなりません。申請はすぐにできますが、登録されて選挙人証が届くまでたいてい2~3か月かかります。その面倒なプロセスも厭わないような人のみが投票できるのです…(ご興味あれば、先の外務省のページをご覧ください)。

そして、そもそもその制度すら知らない人がとても多い現状です。

たいていは、パスポートの受け取りのついでなど、「ついで」に選挙人登録をされる方が多いようです。

投票プロセス

さらに、投票もまた面倒です。

日本だと、自分の選挙区で指定された投票所で投票するので、ただ投票箱に入れるだけで済みますが、在外投票は、最後に住民票があった場所が自分の選挙区になるため、選挙人の所轄の選管がバラバラです。

投票自体もけっこう煩雑で、

  1. 自分が登録している選管に投票用紙を送るための封筒に、選管へのあて名書きをする
  2. 投票用紙を受け取り、記載台で記入
  3. 匿名を担保するため、投票用紙を無記名の内袋に入れる
  4. 選管に登録されている登録番号と名前、署名を入れた外袋に3.の内袋を入れる
  5. 最後にそれを1.の郵送用封筒に入れる

というステップが必要です。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/senkyo/image/vote2_zu.gif

外務省Webサイトより

何度も自分の名前を書いたり、自治体の名前を書いたり、書かなくちゃいけない項目も多いのです。

郵送もできるのですが、今回のように突然「衆議院解散!総選挙するぞ!」とか言われちゃうと、全然間に合わなかったりします。そもそも候補者が誰かわからないうちに投票しなくてはいけなくなってしまう。吟味もできません。

郵便等投票|外務省

投票所が遠い問題

さらに、投票所のロケーション問題もあります。

うちはまだシアトルまで30分くらいで行けるところに住んでいるのですが、シアトルの領事館はワシントン州だけでなく、実はモンタナ州まで(!)カバーしています。

モンタナ州とワシントン州
地図はこちらの画像をお借りしました

モンタナに住んでいる人は選挙のために飛行機に乗ってまでくるかと言うと、それは厳しいと思います。モンタナの方はどこか別の領事館のある辺りに旅行するついでにとか、いっそ日本に行くとかしないと、まず難しいです。

(在外選挙人証を持っていれば、日本の自分の選挙区の投票所で投票ができます。)

 

そういう人が多いので、海外有権者ネットワークNYという団体が、ネット投票を実現するべくがんばっていらっしゃいます。

オンラインの方が便利ではありますが、選挙違反やサイバー攻撃など、オンラインの方が紙よりも犯罪が起こりやすいようで、なかなか実現に至りません。

マンパワーに支えられる在外選挙

領事館の方に伺ったところ、投票用紙は職員が手に持って、わざわざ飛行機に乗って日本に行き、日本の選管(?)に手渡しするのだそうです。

「みなさまから預かった大事な投票用紙ですので」

とおっしゃっていました(すごく日本的)。

ついでに他の国や地域の公館職員と少し交流して、みなさんそのままとんぼ返りで海外領事館に戻るんだそうです。滞在時間数時間、投票用紙を持っていくためだけのお仕事です。

 

その他、記載台や投票用紙の日本からの送付、投票期間中は24時間体制で日本の選管が質問やトラブルに対応するために待機するなど、とにかくものすごく手間と時間とお金を使って在外投票が支えられています。

 

こんなにお金も人も時間も使っているんだから、もっと存在を宣伝するといいのになぁ、と思います。

 

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