エメラルドシティでの輝かない生活

シアトル近辺でオットと息子の三人暮らし.子育てと日々の雑感.

特別なネコ

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ネコは神

なんとなく察していらっしゃると思いますが、私はネコがものすごく大好きです。

勢い余って、プロフィールのアイコンもネコにしてしまいました。うちのネコじゃないんですけど…

 

私の家族はペットとか全然興味なかったので、子供のころに小動物を育てた経験はあまりありません。縁日で弟が買ってきたハムスター二匹くらい。あとは金魚とメダカです。ハムスターはそれなりにお世話したんですが、魚は水を取り替えるのが面倒くさくてほとんど世話をしなかったら、あっという間に死んでしまいました。

今にして思えばひどい飼い主で本当に悪かったと思います。ごめんなさい。

 

ネコとは、ちょっと運命的な出会いでした。

学生時代、私は一人暮らしをしていました。3年生か4年生か忘れちゃったんですが、その時、学生にはありがちの恋愛で悩んでいました。死ぬほど好きな人がいました。後にも先にも、その人より好きな人は現れていません。
現在のオットも、もちろん結婚するときは好き好きー!ってなっていましたが、学生時代に付き合っていた彼は、盲目的に死ぬほど好きでした。全然質が違います。あれはどこから湧き上がる感情だったのか。年齢とその時の状況によるのかもしれません。

それくらい好きになっちゃうと、もうゼロかイチか、天国か地獄か、みたいに振り切れてしまいます。あの時は本当に辛かった。好きだったけど、もう別れるしかないみたいな状況でした。

 

そんなある日、サークルからの帰り道、後ろからついてくる子ネコがいたんです。アメショーに似た風貌の雑種の野良ネコです。ものすごい美ネコです(と思った)。親ネコの姿は見えず、その子ネコは単独でした。

ネコってそんなこと本来はしないと思うんです。

知らない人間の後をついて歩いてくるとか。

 

就職した後、アパートの1階に住んでいたことがあるのですが、じゃまだった段ボールをしばらくベランダに出しておいたら、ネコが住み着いたことがありました。どうやら出産だったみたいで、私が気づいたときには子ネコが3匹生まれていました。親ネコの姿はなく、子ネコたちは親ネコの帰りを待っているようでした。ものすごくかわいかったので、「にゃー」と手を出そうとしたら、小さいながらも

シャーッ!!!

とすごい声で威嚇されました。

その時、あのネコは特別だったんだ、と気づきました。

 

学生の時に出会ったネコは、本当に特別でした。

ついてくるネコを振り切ることはできず、家に連れ込んでしまいました。その後は、もう手放すことができなくなってしまって、ネコ好きの友達に飼い方を教えてもらいながら、お金もないのに獣医にも連れて行ったりして、残りの学生時代を彼(オスでした)と過ごしました。

辛いときは、ネコを抱きしめるだけで心が落ち着いてきましたし、家に帰ると玄関前で必ずお出迎えしてくれました。

 

いろいろあって、その子はそれから数年で亡くなってしまいました。学生だったので、引っ越しやら何やらでストレスをかけてしまったのかもしれません。

最後は肺に水が溜まって、もうほどこしようがないと言われました。

1か月くらい泣いて過ごしました。

 

その子の命日が近づいてきました。もう20年以上前の話です。

あの子は私の邪気を吸い取るために現れた、神か何かだったんじゃないかと思うことがあります。